令和4年3月定例会 青野町長施政方針(令和4年2月28日)

はじめに

本日ここに、令和4年美咲町議会3月定例会を招集いたしましたところ、議員各位には公私御多用の中、全員の御出席をいただき、感謝申し上げます。

本定例会の開会に当たり、私の政治姿勢及び今後の町政運営について、その方針を申し述べ、議員各位をはじめ、町民の皆様の御理解と御協力を賜りたく存じます。

合併20周年に向けて

美咲町が誕生してから、もうすぐ17年が経過し、あと3年で20周年を迎えます。令和3年度は、旭地域の義務教育学校の校名が「旭学園」に決定し、柵原地域の義務教育学校は造成工事の準備が整うなど、新たな町の骨格作りが動き出しました。令和4年度は、さらに加速すべくプロジェクトを推進してまいります。

多世代交流拠点施設整備

3大プロジェクトの1つである、役場庁舎を含む美咲町多世代交流拠点施設整備については、

新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大、円安、物価高により、「ウッドショック」や「アイアンショック」と呼ばれる木材や鋼材価格が高騰し続けています。

この影響により、昨年末に予定していた請負事業者の選定に遅れが生じています。

今般、公募要項の一部見直しを行い、2月14日より、再度、請負事業者の募集を始めており、早期の請負事業者の選定を目指しているところです。

世代を超えて多くの町民が集うことによる賑わい創出や、地域活性化につながる施設を目指してまいります。

本事業につきましては、町民各分野の代表者や専門的な立場の方で構成された「美咲みらいデザイン検討委員会」において様々な角度から協議していただいております。

また、議会におかれましても特別委員会等で審議をしていただいており、引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

義務教育学校整備関係

義務教育学校のうち、旭学園の施設整備については、令和5年春の開校に向けて、校舎増築、改修工事の実施設計が大詰めを迎えているところであります。

あわせて、校章、校歌の決定、制服等の方針について、開校準備委員会を中心に準備が進められています。

令和6年春に開校予定の、柵原地域の義務教育学校整備については、山林の伐採や仮設調整池整備など、造成工事に向けた準備が完了し、先日2月17日に安全祈願祭が執り行われました。現在は、山林部分を削り、敷地の埋め立て工事が始まっています。

また、昨年11月から12月にかけて行いました校名募集には380件のご応募をいただきました。開校準備委員会で校名候補の選定が行われ、1月の町教育委員会定例会において、校名案が「美咲町立柵原学園」に決定されております。本定例会に、学校の名称及び位置について町立学校設置条例の一部改正案を提出しておりますので、慎重審議をお願いいたします。

いずれにいたしましても、非常にタイトなスケジュールとなっております。計画どおり開校を迎えられますよう、引き続き議員各位のご協力を賜りますようお願い申しあげます。

小規模多機能自治

次は、小規模多機能自治についてです。現在、小規模多機能自治の移行に向けて取り組んでいる地域の様子をお知らせします。

まず、倭文西地域ですが、13地域の協議会の中で一番に住民アンケート調査に取り組み、地域課題の掘り起こしから、課題共有会を重ねていき、地域づくりの羅針盤である「地域みらい計画書」の完成まであと一歩まで来ています。

次に、打穴地域や大垪和地域、また江与味地域では、住民アンケート調査を実施し、その結果をもとに、地域課題やこれからの地域づくりについて、多くの地域住民で話し合いを始めようとされています。

また、北和気地域では、小規模多機能自治を目指す 「まちづくり会議」を設置し、その中から、男女を問わず、若者から年配者まで、多世代の委員による「アンケート委員会」を設立し、現在、地域住民全員へのアンケート配布に向けて作業を進めています。

さらに、加美地域、柵原本庁地域でも、それぞれの地域にあった小規模多機能自治に向けて、勉強会を重ねており、地域づくりの機運を高めているところです。

各地域のアンケート調査票は、各地域の住民が集まって、それぞれの地域の課題を洗い出すために、地域住民が検討に検討を重ねた、その地域独自のアンケート調査票です。

引き続き、残りの地域についても、地域の皆さんと一緒に小規模多機能自治による地域づくりに向けて対話を進めてまいります。

行財政改革

次に、行財政改革についてであります。美咲町行財政改革大綱「美咲町経営マネジメント指針」が策定されて間もなく1年になります。町民や専門分野の有識者で構成される行財政改革審議会を今年度ここまで4回開催していただき、ご意見をいただいております。

令和2年の国勢調査の結果では、美咲町の人口減少率は残念ながら県内ワーストであります。少子化対策、移住・定住促進等、人口減少対策は行ってまいりますが、今後大きな人口増は見込めない状況であります。

このような状況を踏まえて、私は「賢く収縮するまちづくり」を掲げております。予算規模や公共施設が縮小しても、そこに住む町民の方々に幸せを感じてもらえるよう改革を行ってまいります。

行財政改革は、ときには痛みを伴い、皆様から理解を得ることが難しいこともあるかもしれませんが、この町が今後生き残っていくためには必要不可欠なプロセスであります。

困難はあろうとも、私自ら、先頭に立って取り組み、「人 輝くまち みさき」を実現してまいります。

デジタル活用・自治体DX

昨年、岸田総理の所信表明演説で、「デジタル田園都市国家構想」について述べられました。これは、地域の「暮らしや社会」などをデジタル基盤の力で変革し、「大都心の利便性」と「地域の豊かさ」を融合した「デジタル田園都市」を構築しようとするものです。

こうした総理の構想に拠るまでもなく、超高齢化とそれによる人口減少が進む本町では、デジタルの活用は「ひと 輝くまち みさき」 「人口減少・少子高齢化がさらに進んでも、住民(みんな)が笑顔で、住み慣れた地域の中で安全・安心に暮らせる町」を創っていくためには不可欠だと思っております。

特に、デジタルを活用した役場業務の見直し、いわゆる「自治体DX」の取組みは、現在、若手職員たちの提案による「子育てアプリ」の開発や縦割りを排した「おくやみ業務」の改善等の取組みを始めておりますが、「住民の利便性の向上」、「行財政改革」にも直結する課題ですので、さらに、すべての業務において進めて参りたいと考えております。

押印の廃止について

その一環として、押印の廃止を行います。

今定例会に「美咲町押印の見直しに伴う関係条例の整備に関する条例案」を上程しております。町民の利便性の向上と負担軽減を図るとともに、行政組織内のDXを推進するため、適正・妥当なご議決を賜りますようよろしくお願いいたします。

こうしたデジタルを活用した業務改革の基盤となるのは、マイナンバーカードの普及とそれに基づく個人認証です。ぜひマイナンバーカードの取得促進にご協力ください。

新型コロナウイルス感染症

次に新型コロナウイルス感染症の状況についてであります。

岡山県内の新型コロナウイルス感染症の状況は、1月からオミクロン株の感染が急拡大し、高齢者施設や学校でのクラスター発生などもあり一日の感染者数が1000人を超えるなど依然として厳しい状況にあります。

本町においては1月からの感染者が120人を超え、感染力の強さから家庭内での感染が多く報告されています。

岡山県では、1月27日から3月6日まで県下全域を対象に、新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が適用され、取り組みを行っております。

コロナワクチンの3回目接種については、2回目接種終了後、原則8ヶ月を経過した方から順次接種券を発送しております。

町が実施する3回目集団接種は、1・2回目を町の集団接種会場で接種された方を対象に3月13日から実施してまいります。なお、対象の方には接種日時と会場をあらかじめ指定して、ご案内させていただいております。

県内の医療機関での個別接種も実施しておりますので、積極的な接種をお願いします。

オミクロン株は感染力が非常に強く、一人が感染すると、家族全員へ感染を広げます。感染拡大を食い止め、ご自身と大切な人の命を守るため、ワクチン接種後も、マスク着用や手指の消毒、換気の徹底、3密回避などの基本的な感染予防対策の徹底を引続きお願いします。

交通安全

次に交通安全についてです。町内の交通事故の件数は年々減少傾向にあるものの、令和3年度において、美咲警察署管内で交通死亡事故が4件、うち美咲町では2件の発生がありました。コロナ禍の中で啓発活動に制約がありましたが、大変残念なことです。

今後も警察や関係機関との連携を一層密にし、幼児から高齢者まで交通安全の啓発普及を図ってまいります。

防災

防災については、最近日本近海を震源地とする地震が頻発しており、また日本から遠く離れた、トンガ王国で発生した海底火山の大規模噴火による津波被害など、災害はいつ発生するか分かりません。

今年は5月下旬に、国土交通省中国地方整備局の主催で、吉井川水防演習が、和気町の吉井川河川敷を会場に行われる予定で、関係各課と消防団が参加します。

また、岡山県の主催で、飯岡地内の吉井川河川敷を現地会場として、岡山県水害対応訓練が行われる予定です。現段階で訓練の詳細は未定ですが、地元自主防災組織の参加も検討されています。

また、新たなハザードマップを全戸に配布できるよう、準備を進めております。また美咲町としての防災訓練も実施する予定です。引き続き、防災に対する備えを進めてまいります。

鳥獣害対策

次に、鳥獣害対策について、現在美咲町で補助事業を活用して設置した防護柵の総延長は約

231キロメートルになります。これは美咲町を1周半囲むことのできる距離になっております。

しかしながら依然として鳥獣による農作物の被害は深刻な状況となっております。ハード面のみでは対策に限界があることもあり、鳥獣害対策の専門家の井上(いのうえ)(まさ)(てる)さんを講師として、地域での鳥獣害対策の講習会を実施していただきました。令和4年度も引き続き講師をお願いすることとしております。広報みさきにもコラムを掲載していただく予定ですので、ぜひご覧ください。

林業施策

林業振興施策につきましては、令和3年度から新築木造住宅の補助制度につきましては、県産材の一層の消費拡大を狙い、今までの県産材利用の要件に加え、町内の工務店や製材所を利用した場合には、補助額の2倍の50万円とするように制度を拡充しております。新築住宅をお考えの方は、制度の利用を検討いただきますようお願いいたします。

また、現在1市3町で行っている津山圏域定住自立圏の林業経営管理事業に令和4年度から参画して、令和4年度、5年度の2ヵ年で森林資源解析GISを導入し、今後の森林経営管理の推進に役立ててまいります。

企業誘致

次に、企業誘致についてですが、今定例会に、美咲町地域経済牽引事業の促進のための固定資産税の課税免除に関する条例制定の議案を提案させていただいております。

本条例を制定することにより、誘致企業が、税制面での優遇を受けることができ、企業誘致の推進が図られることを期待しています。また、企業誘致の適地調査についても実施していきたいと考えております。

美咲DMO

次に、地域づくり法人としての「美咲DMO」ですが、今年度は、事業を展開していく核となるコーディネーターの募集と活動拠点の設立を目標に活動して参りましたが、1人のコーディネーターが決定し3月初旬には亀甲商店街の「旧榎本屋」の改装が終了し、新たな地域活動拠点として出発します。

令和4年度は、残りの2名のコーディネーター決定を急ぐとともに、地域課題解決を通じて町を元気にしていくことに取り組むローカルベンチャーを募集します。

今年2月に、新たに「つなぐ棚田遺産」に認定された大垪和西・小山の棚田をはじめとする美咲町にある様々な地域資源を活かすとともに、様々な分野で地域課題に取組み、みんなが元気で活気ある町、地域経済が活性化し、その経済効果が町内全体に波及するような持続可能な町を創ることを目指してまいります。

生涯スポーツ推進計画の策定

生涯スポーツを推進するため、「美咲町生涯スポーツ推進計画」を今年度策定しました。

町民だれもが、それぞれの年齢や体力、技能、興味、目的に応じて、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しむことができる豊かなスポーツライフの実現を基本理念に掲げています。

町におきましても、生涯スポーツ推進計画を基に、アフターコロナを見据えたスポーツ施策と町民の健康づくりを一層進めてまいります。

生涯学習人材バンク制度の開設

 この度、職業や芸術・スポーツ・趣味など、さまざまな知識や技能・技術・特技を持った方々を紹介するために生涯学習人材バンク制度を開設しました。

「何かを習いたい人」「何かを教えてあげられる人」との相互学習の橋渡しをする新たなしくみとしての生涯学習人材バンクです。

多くの町民の皆さまのご活用をお願いします。

総合支所再編について

次に、総合支所の再編についてです。本年4月1日から、旭・柵原両総合支所を1課に再編し、新たに「地域振興課」を設置します。物理的な縦割り行政の壁を取り払うとともに、スケールメリットを発揮し、住民サービスの一層の向上に繋がるよう努めてまいります。

職員の確保について

全国的にあらゆる分野において、人材不足はもとより人員不足に陥っている現状であります。

職員の確保につきましては、大変苦慮している現状であります。

当町において、本年度末で退職する職員は、定年退職、早期退職を含め、8人になる見込みであり、マンパワー不足を補い、多岐にわたる住民ニーズにお応えするためには、優秀な人材を確保するべく合同説明会など開催し、「美咲町で働きたい。」と希望する熱い思いを持った若者の確保に努めてまいりました。

令和4年度職員採用予定人数は、事務職5人、保育士1人の計6人であり、優秀な人材の確保ができたものと確信しております。

選挙執行について

本年7月25日に任期満了を迎える第26回参議院議員通常選挙、並びに12月8日に任期満了を迎える美咲町長選挙が執行されます。

故郷、美咲を未来につなぐ大切な選挙であります。有権者の方は、必ず投票に行っていただくよう、よろしくお願いいたします。

職員定数の削減について

合併時の職員定数は、兼任を含め330人でありましたが、人口減少に伴う職員定数の改正は、今日までできていなかった状況にあります。

今定例会に、「美咲町職員定数条例の一部を改正する条例」を上程しております。

合併時から今日までの人口減少率や実状などを踏まえ、職員定数を算出しておりますので、適正・妥当なご議決を賜りますようよろしくお願いいたします。

令和4年度当初予算について

先程申しました3大プロジェクトなどを着実に実行するために必要な予算を取りまとめ、予算案として本定例会に上程いたします。

新型コロナウイルス感染症による影響などから、大幅な税収回復の兆しはなく、自主財源の増加は見込めない状況にあります。

一方で、柵原・旭義務教育学校の建設、本庁舎周辺の多世代交流拠点整備事業など、一時的に多額の費用が必要となります。持続可能な財政構造の確立のため、一般財源を圧縮できるよう要求上限を設け、財政健全化に取り組んでいます。

「第三次振興計画」に掲げている「人口減少・歳入縮小時代を見据えた新しいまちづくり」へ転換を図り、持続可能なまちづくりを協働で進めていくために、「賢く収縮するまちづくり」を目指し、質の高い行政サービスを実現する予算編成としました。

予算規模は、一般会計が前年度に比べて約5億円増の120億2,747万円余となっています。

町の将来を左右する重要な予算です。議員各位におかれましては、慎重な御審議を賜りますようお願い申し上げます。

終わりに

本町は行政エリアが東西25キロ、南北10キロと細長い町で、旧3町ごとに生活圏が異なっております。まちづくりの骨格を考えたとき、3地域を結んですべての施設を統合するよりも、 まずは活性化の鍵となる拠点が3地域にそれぞれ必要であると考えております。施設の整備をやり遂げるだけでなく、そこを活用してどのような活動・ソフト事業が行われるかが重要であり、3地域それぞれのエリアで活性化していただき、それを有機的に連携させることで町全体の発展を図りたいと考えております。

旭地域における義務教育学校及び総合支所を含めた複合施設、柵原地域の地域づくりの拠点ともなる義務教育学校、そして中央地域の役場本庁舎を含む拠点整備、この3つの大規模プロジェクトは、美咲町の将来を担う子どもたちの世代のために不可欠な事業です。

まちづくりの骨格を作るには、事業の選択と集中や、既存施設の見直しなど、当然痛みは伴います。やらなくても済むものならそれに越したことはありませんが、将来子どもたちが大人になった際に、あの時の大人は何をしていたのだと言われないようにしたい、その思いで、私は、3地域の大規模プロジェクトを「不退転の覚悟」で挑ませていただく所存であります。

岡山県の真ん中で、小さくてもきらりと輝く美咲町、「ひと 輝くまち みさき」の20周年に向けて、ともに力を合わせ創り上げていきましょう。

御清聴ありがとうございました。

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