両山寺 鰐口

所在地

美咲町両山寺323

岡山県指定重要文化財(工芸)(昭和34年3月27日指定)

木のキャプションと鰐口が並べられている写真

 正平18(1363)年に制作。鼓面径54.5センチメートル、厚さ15.0センチメートル、重量27キログラム。青銅製で、八葉蓮華文の撞座は、摩滅しているが南北朝時代の作風をよく伝えています。県内在銘鰐口の最大最古のものです。銘帯には「奉施入両山寺本堂」「正平十八年癸卯十一月日 大願主僧裕明」と刻まれています。銘の南朝年号の関りについて、当時の美作は北朝の勢力下にあり、美作の豪族垪和氏は両山寺を居城として久米郡一帯を領有し、両山寺を拠点として正平末まで南朝に尽くした証拠品です(永山卯三郎『岡山金石史』岡山県金石史刊行会 1954年)。鼓面の三角形の穴は槍突きの傷と伝えられています。

境神社及び八幡神社の獅子舞

所在地

美咲町境・大垪和西

岡山県指定重要無形民俗文化財(昭和40年2月24日指定)

境神社(境)と一宮八幡神社(大垪和西)の獅子舞は雌雄一体のものであったといわれています。

境神社

「御拝」「さんば」「しゃまり」「道中」「遊び」「勇み」の6種類からなり、舞の形態は女性的で洗練された優雅なものです。

緑と赤の2匹の獅子舞が舞っている写真

一宮八幡神社

「さんば」「道中」「遊び」「勇み」「のっと」の5種類からなり、舞の形態は男性的で勇壮闊達なものです。地域の五穀豊穣を祈り氏子の無病息災・諸悪退散を祈念しています。

3匹の獅子舞が並んで舞っている写真

木造 神像文殊大明神神坐像

所在地

美咲町越尾 摩賀多神社

岡山県指定重要文化財(彫刻)(昭和40年6月16日指定)

ロングヘアーに髪飾りを付けた人の彫刻の写真

 応安3(1370)年制作。像高36センチメートル、幅40センチメートル、奥行20センチメートルの檜材一木造りで仏師定忍が刻む。文殊菩薩に象りながら肩のまわりの彫りの深さは、鎌倉時代の肖像彫刻ひいては神像に共通する一特徴で、仏像とは別趣であり珍しいです。

造られた年時のわかる貴重なもので、檜木一木造りの坐像です。鎌倉期の特徴のある彫物で像底には、当時この地方で勢力を誇っていた漆時重が寄進したことが記されています。頭頂に花冠をかぶり、美豆良(みずら)に結い狩衣に袴をはいて坐し、右に剣(消失)、左手に経巻を持ち、凛しく哲学的な面差しをしています。摩賀多神社の御神像として祀られています。

参考文献

  • 『中央町誌 民俗編・地区誌編』2017・2018年
  • 『中央町の文化財(神社・仏閣編)』1985年

石造 五智如来坐像

所在地

美咲町両山寺323

岡山県指定重要文化財(昭和40年6月16日指定)

それそれ違った方向を向いて座っている5体の石造の写真

 金剛界の五智如来を表し、花崗岩で造られています。中心に大日如来(高:55センチメートル)、東に阿閦(あしゅく)如来(高:47センチメートル)、西に阿弥陀如来(高:47センチメートル)、南に宝生如来(高47センチメートル)、北に不空就如来(高:45センチメートル)と配置されています。この石造物は五重塔に安置されていたと伝わっていますが塔は永禄8(1565)年に焼失し、石造物のみ現存しました。様式からみて、室町時代後期の造像と推定されます。

参考文献

『中央町の文化財(石造物編)』中央町文化財研究会・中央町教育委員会 1981年

一ノ宮八幡神社の獅子頭

所在地

美咲町大垪和西

岡山県指定重要文化財(彫刻)(昭和49年5月31日指定)

大きな目と口をした獅子の頭の写真

 松材(一部樫)で漆塗り。両耳朶間(35センチメートル)、上顎の裏面に貞享2(1685)年、羽場八右衛門始め、4人が施主となり神社に寄進されたことがわかります。外面に眉根を寄せて憤怒し上下歯牙を表した形で、後補のされていない美しい原形を留めています。

一ノ宮八幡神社の歌舞伎舞台

所在地

美咲町大垪和西

岡山県指定重要文化財(有形民俗)(昭和51年3月27日指定)

緑色の屋根をした舞台の写真

 梁間6間、桁行8間、入母屋造りで以前は茅葺の建物でした。舞台の右側に太夫座を設けています。県下に現存する数少ない舞台の一つです。建築年代は、明治初期と考えられています。村芝居に兼用できる建物ともなっていました。

二上山 護法祭

所在地

美咲町両山寺323

岡山県指定重要文化財(無形民俗)(昭和52年4月8日指定)

焚火の周りを走る白髪のかつらを付けた男性の写真

 両山寺において、毎年8月14日深夜に行われる奇祭です。建治1(1275)年より始まりました。五穀豊穣・天下泰平・万民快楽を祈念する信仰行事です。地元では、「ゴーサマ」と呼ばれます。深夜に修験者が、護法実(ごほうざね)と呼ばれる人物に護法善神を祈り憑かせます。護法実は、「護法楽」「お遊び」と称して暗闇の境内を縦横無尽に疾走跳躍するため、参詣する人々は護法実に捕まらないように逃げ惑います。護法祭は修験道の行う憑祈祷の一種であり、日本古来の山岳信仰とシャーマニズムとが深く結びついた祭祀であるというのが通説です。

参考文献

『中央町誌 民俗編・地区誌編』2017.2018年

唐臼墳墓群

所在地

美咲町打穴西

岡山県指定重要文化財(史跡)(昭和63年4月1日指定)

森の開けた場所に立つ看板の写真

 最も高い位置に7~8世紀の火葬墓、その下方に横穴式石室を持つ3基の後期古墳があります。火葬墓は、下段6メートル、上段5メートルの石列を持った方形2段の盛土が認められ、上段中央部には蔵骨器をもつ花崗岩製の外容器が置かれています。発掘期間は昭和40年7月31日~8月8日。古墳時代から奈良時代に至る我が国の葬制、墓制を知る上で貴重な遺構です。出土品:陶棺2基、平瓶1点、坏身3点、坏蓋2点、高坏1点、長頸壺1点、唐臼1号墳(釜ヤ谷1号墳)から出土した土師質亀甲形陶棺には、白色の顔料による文様が描かれています。文様は蕨手文によく似たものや、円の中には蕨手状の文様が描かれ、死者を送る儀礼的な意味を持つものと思われます。県内でも数点類例があるだけで、珍しいものです。

6本脚をした土造りの置物の写真

参考文献

『土の棺に眠る~美作の陶棺』津山郷土博物館 2013年

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